atelierjaku.bandcamp.comで、2026年4月28日にリリース
CD 1 デスカント 第1番 (2020年)
石川高(笙・竽)
CD 2 デスカント 第2番 (2020年) and デスカント 第4番 (2021年)
デスカント 第2番:Yuta (ボイソプラノ)
デスカント 第4番:赤坂智子(ヴィオラ)
CD 3 デスカント 第3番:葉山海岸(2021年)
ゼミソン・ダリル(オブジェ)
CD 4 デスカント 第4番(2021年)
長谷川将山(尺八)
全楽曲の作曲・録音:ゼミソン・ダリル
CD デザイン:雪阿弥
CD パッケージデザイン:新島龍彦
4枚組 CD セットは特製ケース入り。カバーは工房・寂のデザイナー、雪阿弥による手描きによるドローイングで、一点一点異なります(写真はイメージ)。
4枚のCDはそれぞれ個別に購入することも可能です(デジタル版のみ)。
atelierjaku.bandcamp.com が4枚組 CD セットおよびデジタル版の両方を購入できるインターネット上の唯一の販売窓口です。
《デスカント》は自然環境の中で奏される、ソロ奏者のための作品シリーズである。「自 然」という語について、この場では、人為-非人為という区別を避け、人工の環境をも含むこ ととする。音楽自体が前景化されず、また自然のサウンドスケープから分かたれず、むしろ 作曲された音楽自体が自然の音響の一部になることを企図している。
《デスカント》シリーズを構成する五つの作品において、私はコンサートホールやアートギャラリーでのフィールドレコーディングの使用を超えて、人間と非・人間の音の相互関係を探求することを目指した。2020年というコロナの制約の中で、「作曲家」からの一方的な宣言ではなく、(広義の)存在間のコミュニケーションの実践として機能するよう、作曲のあり方を再考する必要に迫られていたのだ。
また、このシリーズの各作品は、多かれ少なかれ、日本の中世から時間やリズム、場所、草木国土悉皆成仏といった概念にインスパイアされている。これらのレコーディングはすべて、作曲され、楽譜化された音楽を目立たなくし、レコーディングに不気味さを導入するために、様々なマイクや型破りなマイクの配置を利用している。これらの録音は、人間と非・人間の様々なインタープリターの間で音を共有するユニークな事例を、ノンフィクションのフィールド・レコーディングとして録音することを意図しているわけだ。
———ゼミソン・ダリル
アーティスト・プロフィール
ゼミソン・ダリル(作曲およびフィールド・レコーディング)
カナダ・ハリファックス生まれ。オンタリオ州ウォータールーにあるウィルフリッド・ローリエ大学のグレン・ビュアー氏、リンダ・カトリン・スミス氏から最初の音楽的訓練を受ける。その後渡英、ギルドホール音楽演劇学校でダイアナ・バレル氏に師事。ヨーク大学ではニコラ・レファニュ氏の下で研鑽を積む。文部科学省の奨学生として来日後、東京藝術大学の近藤讓氏に作曲などを学んだ。第3回一柳慧コンテンポラリー賞受賞。受賞作品は「日本の歴史と変遷にまつわる深い考察に基づく壮大な音楽作品として、きわめて格調の高い、今日的視点を持った内容」と評された。
ゼミソンの作品は一般に時空間に対する鋭い感覚に支えられているが、能や日本の伝統音楽(特に箏曲)、詩歌からはわけても強い影響を受けており、現在は音楽的時間と歌枕の心理-地理学に興味を寄せている。また近年、サイト・スペシフィック・アートやフィールド・レコーディングへの関心も深めており、それが《歌枕》シリーズや《デスカント》シリーズに結実している。代表作に《ヴァニタス》3部作、モノオペラ《松虫》(2014年)、音楽演劇《フォーリングス》(2016年)、和楽器五重奏のための《憂きこと聞かぬところありや》(2017年)などがある。作品はボッツィーニ弦楽四重奏団、Orchestre National de Lorraine、アンサンブル室町、アルノルト・シェーンベルク室内楽団、シン・エッジ・ニュー・ミュージック・コレクティヴ、ピアノの井上郷子氏や八坂公洋氏、箏のマクイーン時田深山氏らによって幅広く演奏されている。現在、ミュージック・シアター「工房・寂」のアーティスティック・ディレクターを務めるほか、東京を拠点とした国際的な作曲家集団Music Without Bordersの設立メンバー、また世界中の若手作曲家の作品を日本の聴衆に届けることを目指して活動するトリオmmm…の共同設立者・招聘作曲家でもある。
これらに並行して研究、執筆活動も精力的に行っており、目下執筆中の現代音楽と日本の美学にかんする著書Experimental Music and Japanese Aesthetics: Silence, Nature, and Hollow Listening(『実験音楽と日本美学––––サイレンス、自然、そして「虚」聴』)が英国・ブルームズベリー出版社より2026年に刊行予定である。2022年には、近藤讓氏の著書『聴く人 homo audiens 音楽の解釈をめぐって』を英訳した。カナダ・カウンシル、日本学術振興会、文部科学省などからの助成多数。
石川高(笙・竽)《デスカント 第1番》
宮田まゆみ、豊英秋、芝祐靖の各氏に師事し、雅楽の笙と歌謡を学ぶ。1990年より笙の演奏活動をはじめ、国内の音楽祭にて演奏を重ねてきた。雅楽団体「伶楽舎」所属。笙の独奏者としても、即興演奏など様々な領域で活動を展開する。ゼミソン・ダリル作品では、《スペクトル 大野一雄氏に寄せて》 (2012年)、《落ちてきた断片》(2015年)、《フォーリングス》(2016 / 2023年)、《ストラヴェイグ》 (2017年)、《デスカント第1番》(2020年)を演奏している。
Yuta (ボーイソプラノ)《デスカント 第2番》
2012年生まれ。オペラ歌手の両親の下、幼少期より音楽に親しむ。5歳の誕生日にクラシックギターの巨匠から楽器をプレゼントされ、その人生の師からギターを楽しく教わる。現在はピアノを週に一度習うほか、中学校では剣道部に所属している。
合唱や舞台の経験が一切ないにもかかわらず、英語で書かれたゼミソンの新作に自ら意欲的に取り組み、大きな成果をあげた天性の素質と努力は特筆に値する。ブラームス、チャイコフスキーと同じ誕生日。趣味はマンガを読むこととカクテルの研究。
合唱や舞台の経験が一切ないにもかかわらず、英語で書かれたゼミソンの新作に自ら意欲的に取り組み、大きな成果をあげた天性の素質と努力は特筆に値する。ブラームス、チャイコフスキーと同じ誕生日。趣味はマンガを読むこととカクテルの研究。
赤坂智子(ヴィオラ)《デスカント 第4番》
ジュネーヴ音楽院にて今井信子氏に師事する傍ら同校助教授を務めたのち、ドイツ・ライプツィヒ、デュッセルドルフ音楽大学にて後進の指導に当たる。現在ミュンスター音楽大学教授。
桐朋学園大学在学中からセイジ・オザワ松本フェスティバル、NHK名曲アルバム等に出演。海外では、スイス・ルツェルンで開催されるヴェルビエ音楽祭、オーストリア・ザルツブルク音楽祭などに常時招かれ、ベルリン・フィルハーモニーホール、ウィーン・ムジークフェライン、またロンドンのウィグモア・ホールほかでリサイタル を開催。ソリストとしてバイエルン放送交響楽団、ミュンヘン室内管弦楽団などと共演した。第53回ARDミュンヘン国際音楽コンクール第3位受賞。
桐朋学園大学在学中からセイジ・オザワ松本フェスティバル、NHK名曲アルバム等に出演。海外では、スイス・ルツェルンで開催されるヴェルビエ音楽祭、オーストリア・ザルツブルク音楽祭などに常時招かれ、ベルリン・フィルハーモニーホール、ウィーン・ムジークフェライン、またロンドンのウィグモア・ホールほかでリサイタル を開催。ソリストとしてバイエルン放送交響楽団、ミュンヘン室内管弦楽団などと共演した。第53回ARDミュンヘン国際音楽コンクール第3位受賞。
長谷川将山(尺八)《デスカント 第5番》
1994年生まれ。尺八を藤原道山氏に師事。東京藝術⼤学卒業、同⼤学⼤学院修了。令和6年度(第75回)芸術選奨文部科学大臣新人賞受賞。
ジャンルを超えた⾳楽活動を通じて、尺⼋⾳楽を様々な⾓度から⾒つめている。コンサート等の公演はもとより、多重録⾳の技術を駆使した活動も展開し、シリーズ《全員将⼭》では、既存作品や⾃⾝の編曲によるオーケストラ作品のほか、委嘱作品をこれまでに15作品録⾳するなど、尺⼋⾳楽における新たな表現の可能性を切り拓いている。代表作の《夜想曲「雲」》(ドビュッシー)は東京藝⼤アートフェス2022においてグランプリ、東京藝術⼤学学⻑賞を受賞した。近年は独奏分野にも注力し、全曲無伴奏で挑んだ2024年9月の「B→C」公演は前人未到の偉業として高い評価を受けた。株式会社DO所属。
ジャンルを超えた⾳楽活動を通じて、尺⼋⾳楽を様々な⾓度から⾒つめている。コンサート等の公演はもとより、多重録⾳の技術を駆使した活動も展開し、シリーズ《全員将⼭》では、既存作品や⾃⾝の編曲によるオーケストラ作品のほか、委嘱作品をこれまでに15作品録⾳するなど、尺⼋⾳楽における新たな表現の可能性を切り拓いている。代表作の《夜想曲「雲」》(ドビュッシー)は東京藝⼤アートフェス2022においてグランプリ、東京藝術⼤学学⻑賞を受賞した。近年は独奏分野にも注力し、全曲無伴奏で挑んだ2024年9月の「B→C」公演は前人未到の偉業として高い評価を受けた。株式会社DO所属。